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2006年 06月 09日
いよいよワールドカップが始まります。
世界中の人がTV画面越しに、この大イベントを見守っている。 オリンピックとサッカーW杯。いずれも4年に1度の開催で、 世界中の注目を集めるスポーツイベントだが、どちらの放映権が高額なのだろう。 W杯の放映権料は、2006年と2002年の2大会のセットで、22億4000万ドル(2460億円※1)で、スイスのスポリス社とドイツのキルヒ社の連合体にFIFAが売却している。 2000年のシドニーオリンピックで、マードック氏がヨーロッパ圏での放映権料としてIOCに提示した額が、20億ドル(2200億円※1)だ。 W杯は2大会で、世界中への放映権。 オリンピックは1大会で、ヨーロッパ圏限定。 ということから考えると、どうやらW杯の放映権料は半分以下だと想像出来る。 なぜW杯とオリンピックの放映権料は、こんなに違うのだろう。 W杯はプロサッカー選手の出場をずっと認めてきた。 W杯は各国の威信を懸けた大会ではあるけれど、FIFAにとってはサッカーという競技や、世界中の優秀で魅力的な選手をプロモーションする、という意味もあったに違いない。 W杯に出場して活躍した選手の年俸が上がったり、マーチャンダイジングの売れ行きが伸びたりしていることを見れば納得がゆくだろう。 W杯がサッカー全体のプロモーション的な位置づけならば、出来るだけ多くの国や地域の人に見てもらうことが重要だ、とFIFAが考えるのは自然だ。 FIFAが発表したテレビ放映権に関する条項の中に、そのことを裏付ける文言がある。 ・FIFAの目的は全世界でW杯を広く放送することである。 ・南アフリカを除くアフリカ諸国は、今まで通り放映権料を請求されない。 ・ペイパービューでの放送は禁止する。 FIFAは放映権が高くなることで、W杯を見ることが出来ない国や地域が出てしまったり、有料放送化されることで、低所得者がW杯を見る機会を損失しないようにしているのだ。 オリンピックの場合、アマチュア競技が基本なので、オリンピック時期以外の通常競技の放映権が高額で販売されることは稀だ。 各競技の連盟は、オリンピックでの放映権収入などを原資に、4年間活動を続けて行かなくてはならない。 この違いが、放映権の差を生んでいる要素のひとつだと考えてもいいだろう。 ちなみに、 アメリカの3大ネットワークのひとつNBCは、2004年のアテネ大会、2006年のトリノ大会、2008年の北京大会をまとめてアメリカ国内での独占中継権を獲得していると言われている。 TV中継されることでスポーツは大きな発展をしてきた。一方でTVというメディアも、スポーツという魅力的なコンテンツで大きく発展してきたと言えるのではないだろうか。 ※1ドル110円で換算
by a-stadium
| 2006-06-09 00:51
| サッカー
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